【ミニウルトラハットを使用した早押し機の製作『プロジェクト?(ハテナ)』】

注意 【必ずお読みください】
このページに記載されている事項は、HP管理人であるNeokazが電子工作経験ゼロから素人知識で行っただけのものであり、決して正しい使用法ではございません。
また、このページを参考にされて、ミニウルトラハットが壊れたり、事故怪我などが生じても、Neokazは一切の責任を負いません。
すべて自己責任でよろしくお願いいたします。

2003年にバンプレストからゲームセンターのクレーンゲーム用の景品として「アメリカ横断ウルトラクイズ ミニウルトラハット」というものが登場しました。
この景品は、番組で使用された「ウルトラハット」をミニチュアで再現しており、電池を入れボタンを押すことで、「?」マークが立ち上がり、「ポーン」という音もなる非常に再現度の高いおもちゃです。

しかしながら、この景品は現在ゲームセンターに存在しておらず、一般販売もしていないため、2007年1月現在では入手は非常に困難です(ネットオークションで高値で出品されている場合があるが)。そのため、どれくらいの方がこのページに価値を見出すかはわかりませんが、ウルトラクイズファン長年の夢でもある、「ウルトラハット」を使用した早押しクイズ体験を味わうことができる方法として、以下に記載しようと思います。

【最低限準備するもの】
ミニウルトラハット
早押し機だけを作る場合は決して必要ではありませんが、ウルトラクイズの早押し機を再現したい場合は必須です。2003年に発表されたこの景品。2007年1月現在、入手は非常に困難です。そもそもゲームセンター用の景品のため、市場にほとんど出回っておらず、ネットオークションやフリーマーケット、中古ホビーショップ等で探すしかないと思われます。
ワンダーキット「早押し判定キット」HA-804B
ワンダーキットというメーカーが発売している電子工作キット。基盤と部品がセットになっており、はんだ付けだけで早押し機が作れます。これ一つで4人までの早押しができます。最高5台まで連結できるので、20人仕様も夢じゃないです。
ネットで購入できますので、「ワンダーキット」で検索してみてください。ちなみに私は電子パーツショップで購入しました。
ワンダーキット「早押し判定キット用リレーボード」804RY
早押し判定キットに出力機能を追加するためのもの。早押し判定キットとこのリレーボードを接続し、ミニウルトラハットを接続することで、早押し判定機能を持ったミニウルトラハットとして活用できます。
ネットで購入できますので、「ワンダーキット」で検索してみてください。ちなみに私は電子パーツショップで購入しました。
また、「早押し判定キット」と「早押し判定キット用リレーボード」がセットになったものも販売されています。このセットには、ACアダプタや「ピンポンチャイム」というキットに接続することで音を鳴らすことのできる基盤も一緒に同梱されています。
ステレオピンプラグ
早押し判定キット・リレーボードと早押しボタン・ミニウルトラハットを接続するために使うプラグ。なくても基盤に直接コードをはんだ付けしてもよいのですが、使い勝手が悪いため、基盤とボタン・ハットを着脱できるようになったほうがいいと思います。
これもネットで購入できますし、大きめのホームセンターや電子部品を取り扱っているお店でも購入できるのではないかと思います。千石電商さんのネットページなんかを使用されてみてはいかがでしょうか。私は電子パーツショップで購入しました。
はんだごて 早押し判定キット・リレーボードを作るために必須。中学生の技術の授業程度のスキルがあれば対応できると思いますが、くれぐれもやけどや怪我に気をつけてください。
ホームセンター等で売っているはずです。
はんだ
ニッパー(買うべき) 基盤の部品や導線をきったり曲げたりと兎に角活躍するアイテムです。ホームセンターで買いましょう。
ホームセンター等で売っているはずです。
ペンチ(買うべき)
単3電池いっぱい ミニウルトラハット1台につき、2本。早押し機本体に電池を使用するなら6本必要です。とにかくたくさんあるといいと思います。
二芯シールド線

ケーブルの中に2本の導線が入っているものを買います。
ミニウルトラハットや早押しボタンと早押し判定機をつなぐケーブルです。大勢でクイズ大会を行う場合はケーブルの長さを考えて制作しなければなりません。これも電子パーツショップで購入しました。

【工程1】
ワンダーキット「早押し判定キット」「リレーボード」を制作する

ワンダーキットの「早押し判定キットとリレーボードを購入できましたらさっそく制作に取り掛かりましょう。

セットの中には必要なパーツがすべて入っていますので、はんだごてとはんだを別に準備すればあとははんだ付けを行うだけで完成します。
ちなみに私は中学生時代の技術の授業以来のはんだづけ作業でしたが、普通に完成させることができました。そのときのコツを2つほど。

コツ1
:::ぬれ雑巾を準備:::

水をしぼった雑巾を準備し、はんだゴテのコテ先を雑巾で焼きを入れるようになめすと、コテ先がツヤツヤしてきます。はんだがつけやすくなります。

コツ2
:::はんだ吸い取りを使う:::

はんだ付けは慣れるまで失敗しやすく、一度はんだを基盤にひっつけると、取り除くのが難しいです。
そこで、はんだを吸い取る道具を使います。取り除きたいはんだ部分とはんだごての間にはんだ吸い取りを挟み熱することで半田がすいとりに吸い取られます。

:::パーツは抵抗から差しこみ、はんだ付け後ニッパーで余分な足を切り取る:::
そのまんまです。少しでも効率よく制作を行うために、いろいろと工夫しましょう。


早押し判定キットは一つ制作するのに1〜2時間ほどでしょう。リレーボードのほうはもう少し簡単です。慣れるともっと早いかも・・・。
一つ制作すれば4人まで参加できる早押し機となります。判定キットは最大5台まで連結できますので、一気に20人仕様にするのもいいかもしれませんね。予算はその分かさみますが。
これが「早押し判定キット」の完成形です。基盤下の4つ並んでいる四角いボタンのようなものが、早押しボタン。基盤上の4つ並んでいる赤い部分が早押しランプです。つまりこれだけでも早押しクイズはできるのです。この基盤をベースにミニウルトラハットや早押しボタンを接続していくカスタマイズをしていくことで、夢が実現されていきます。

【工程2】
ミニウルトラハットを改造する
ミニウルトラハットに関する改造は自己責任でお願いいたします。失敗すると「ポーン」音が鳴らなくなったり、「?」マークを固定しているストッパーが開放したままになったりと、泣きを見ることになります。貴重なミニウルトラハットですので、改造する場合は故障の可能性を覚悟しておいてください。

ミニウルトラハットを改造する場所は一箇所のみです。
早押しボタン部分をはんだごてではずし、ピンプラグをはんだづけするというものです。
取り外した早押しボタンは、シールド線とステレオピンクラブをはんだ付けすることで、早押しボタンとして活用できます。


【工程3】
早押し機とミニウルトラハットを接続する
早押しボタンとミニウルトラハットをステレオピンプラグ接続に改造するところまできました。
あとは、【工程1】で制作した早押し判定キットに接続するのみです。

画面右側が「早押し判定キット」。

基盤の早押しスイッチ部分にシールド線をはんだ付けし、ボタンとの接続部分にステレオピンプラグ(メス)を半田付け。そこへ【工程2】で紹介した早押しボタンを接続する形にしました。

画面左側は、「早押し判定キット用リレーボード」。

ここも同じように基盤からシールド線を延ばし、ミニウルトラハットと接続するためのステレオピンプラグ(メス)を半田づけしました。

これで、基盤に電源を通し、早押しハットに電池を入れれば、早押しボタンを押すことで、ハットが立ち上がります。




【重要】
リレーボードの基盤に電源を接続できる部分がありますが、ここは電源を通さず、ラインをつなぐだけにしてください。電源を使うと、ハットの音が壊れ、音が鳴らなくなります。

一応、ここまでくれば、早押し判定機能を搭載したミニウルトラハットの完成です。
この先は、ボタンをもっと本格的にしたり、持ち運びしやすいように、早押し機を入れる箱を作ったりとあなたご自身のアイデアでいろいろとカスタマイズしていってください。

【おまけ】
高校生クイズ風早押しボタンを作る
ミニウルトラハットに付属している早押しボタンでも十分活用できるのですが、ボタンが小さいのが難点です。
ウルトラクイズのボタンとは異なってくるのですが、大きめのボタンを作って、複数で一つのボタンを押すことのできる、いわゆる「高校生クイズ」風のボタンを作ってみましょう。

ボタンは100円ショップ「ダイソー」に売ってある、プッシュライトを使用します。

↑写真右が売っている状態。写真左が改造したもの(完成)です。

まず、プッシュライトをプラスドライバーで分解します。するとこんな感じになります。


今回重要なのは、上写真の右下に見える、黒と灰色と白色のスイッチ部分です。
プッシュライトは、一度ボタンを押すと、常時ON。もう一度押すと常時OFFという風になります。
しかし早押しクイズでは、ボタンを押したときだけONになればよいので、このままだと使えません。
そこでこのスイッチを分解し、「押している時だけONになる」ように改造します。


まず、灰色のカバー部分をマイナスドライバー等で取り外します。かなり硬いので、怪我に気をつけてください。
スイッチによっては、簡単にはずせるものもありますが、中にはどうやっても取れない!と思うくらい硬いものもあります。
2〜3個は壊れることを覚悟しておいてください。


分解すると上のようなパーツで構成されていることがわかります。
ここで、画面中央のカタカナの「ワ」のように見える金具を取り外した状態で再び組みなおします。

:::組みなおし方:::

↑まず、白いパーツに小さな金属の金具を上写真のように置きます。

↑次に、黒パーツの金具部分に、先ほどの小さな金具をスライドさせるように入れます。

↑その後、バネを白と黒のパーツの隙間にドライバー等で入れ込みます。ここがかなり難しい。

↑最後に灰色のパーツをはめ込んで完成です。「ワ」の字の金具は使いません。

この改造スイッチとシールド線をはんだ付けし、あとはステレオピンクラブとはんだ付ければOKです。